第三次大堤林道攻略戦【仙台市】
830さんが「ハードなところ行きたいッス!」と言っていたので、大堤林道へ行ってきました。
初心者さんに、先輩としての貫禄を見せてやろう・・そう思っていたのです。
830さん
この日の同行者は、ブログで知り合った830さん。
バイクはXR250です。
セローより一回り大きい車体。
足着きもキツそうですが、830さんは大柄なので大丈夫そうです、うらやましい。
なんと、フロント周りをゼッケン化しています。
かっこいい、レーサーのようです。
いつかセローもしたい・・でも、セローはメーター類がフロントカウルに組み込まれているので、なかなか難しそうです。
いちいちメーターやライトまで車外品に交換するとなると、けっこう手間ですし。
ところで、830さんは今年の7月からオン車からオフ車に転向してきたそうです。
こりゃあ、私がレクチャーしてやらにゃ!と思っていました。
まずは、空気圧を下げるんだよ830さん・・と言おうとすると、林道入口で、当然のように空気圧を下げる830さん。
しかも、後輪はIRCのツーリストで、空気圧0.5まで下げます。
超ガッツリ下げましたね。(ちなみに私は0.8くらいまでしか下げません)
あれ・・830さん初心者だよね?
大堤林道へ
さて、問題の大堤林道へ。
このブログを見てる人なら覚えてるかもしれませんが、過去2回、この林道に挑戦して敗退しています。
もう、正直無理だよ、あの坂。
と思いつつ、それでも「もしかして今の私なら行けるか」という淡い希望を胸に、進入していきます。
道が舗装路からダートに変わる頃には、そんな鬱な気分もすっかり忘れて、ワクワクが上回ってきます。
時期は、真夏。
この日の最高気温は34度です。
マジ暑い・・最高!
暑くてバイクに乗るのも嫌だ・・という声も聞きますが、オフロードは暑くても問題なし!
沢に入ったら涼しい上にすぐ乾きますし、林道は基本、木陰だし、とにかく山に入れば涼しいです。
山も生命力に溢れてる時期で、木々も美しく、走っていて楽しいです。
林業さんとの話し合い
入口付近で、作業中のショベルカーに出会いました。
道路いっぱい使って作業中のようで、こちらに気付いていません。
失礼ながらクラクションを鳴らして呼びかけます。
おじさんが降りてきて、話をすると、この林道は作業中は通行止めなんだとか・・。
林道は林業さんのためのものだから、林業さんの邪魔はしない主義です。
おとなしく帰りますと告げたところ、進んでいいとの許可をもらい、わざわざショベルカーを避けてくれました。
少し奥に行くとまた別の車が作業中だそうですが、そこを抜けてさらに奥地に入ってしまえば走っても問題ないそうです。
さらに奥地って、あのシングルトラックのあたりかしら・・。
ありがたく進んで行きます。
途中、作業車とすれ違いました。
カーブですれ違ったので、少し怖かったです・・。
どんどん奥地へ
ぐんぐん進んで行きます。
轍がシングルトラックに変わって、路面にステアケースが現れても躊躇することなく付いてくる830さん。
あれ、初心者じゃ・・おかしいな。
前回、右へ進んだ丁字路を左へ。
その先、舗装路に突き当たりました。
新たなエスケープルートを発見です、嬉しい。
ここには細いタイヤの跡がいくつも走っています。
トラタイヤです。
この出入口を使えば、手前で作業している林業さんの邪魔することなく入れますね。
芋沢川渡河
前回も渡った芋沢川。
前回は涸れ沢でしたが、この日はほんの少し水量がありました。
オフ車なら問題なく渡れるはず。
しかし、問題はその先。
谷の対岸がかなりの急坂なのですが、走る場所がかなり削られています。
唯一登れそうな箇所がありますが、幅はタイヤ一本分。
少し滑ると、沢に滑落です。
それでも、行かないという選択肢はないです・・2人いるし、大丈夫でしょう。
初心者の830さんもいるし、先輩らしいところを見せないと。
先陣を切って谷底へ降ります。
谷底に降り、浅い川の上で一旦体制を整えた後、2速で進みます。
急坂の直前で、坂が壁のように見えて内心ビビります。
でも、もう止まれない・・!
一気の登り切れますように・・。
登坂成功!
格別なにかテクニックを使うこともなく、しっかりタイヤが土を噛んでくれたので、淡々と登り切ることができました。
ほんと、ツーリストは偉大です。
心臓バクバクいいながらも、余裕ぶって830さんに「意外と大丈夫ですねぇ」とか言います。
次は830さんの番です。
滑落しても、とりあえず人だけは支えられるように坂の脇にフォローに立ちます。
臆すことなく突っ込んでいくXR250。
さあ、転んでも大丈夫ですからね830さん・・。
あれ、簡単に登ったぞ。
こう言うのもなんですが、少し残念です。
セローでヒルクライム
そしていつものヒルクライムです。
坂を見上げて私は思います。
絶対無理。
しかし、830さんの手前、やらなきゃなりません。
ええ、先輩としての意地を見せてやらにゃなりません。
事前に考えてきた今回の作戦は
①ヒザをグッと入れること
②なるべく助走をつけること
です。
①はトラ車乗りの友人から聞いたことで、正直よく分かりません(!)が、ヒザを前に出してカウルを挟み込んでやると、グリップするそうです。ホントか?
②は、坂の途中でどんどん失速していくので、なるべく加速して坂にアプローチしたいのです。
ビビッてアクセルを戻さないようにしないと・・「後は勇気だけだ!」
勇気を振り絞って、突っ込みます。
前よりは加速したでしょうか・・しかし坂に入ってすぐ、こぶし大の石がゴロゴロしており、やはりアクセルを戻してしまいます。
チキった・・!!
ヒザを入れる・・とかの余裕はない、石にタイヤがガッツンガッツン当たって、しがみつくのに必死です。
そして・・失速。
あっ。
よし、倒れよう。
この判断は大事!バイクにしがみついてたらやられる!
右側にゴロンと倒れます。
しかし、倒れたところに、運悪く岩が・・。
背中打ちました。
痛い!
しばらく横になって苦しみます。
私の横では、セローがまたガソリンをダバダバ流しながら横たわっています。
おまえも痛かったよな、セロー・・。
チェストプロテクター買おう・・マジで。
XR250でヒルクライム
続いて830さんがトライ。
ホント初心者か、というような思い切りの良さで突っ込んでいく830さん。
岩があろうとお構いなし、ゴンゴン岩を乗り越えていきます。
この人、恐怖心麻痺してんじゃねぇのか・・?
ガリガリッという異音を立てながら、XR250のフルサイズの車体が坂を駆け上って行きます。
倒れているセローも追い越していき・・。
あっ、私の先輩としての意地が。
そして、坂はさらに角度を増して、首をもたげたヘビのような急坂に変わります。
もう坂じゃない、崖だこれ。
もはや見上げないと視界に収まらない崖を、XRは登って行きます。
しかしついに・・停止。
2人とも登坂ならずです。
830さんだけ登ったらどうしよう、と焦ったのは内緒です。
帰還
さて、撤退です。
急坂で倒れた場合、車体を倒したまま引きずって、斜面に対し横向きにするのがセオリーです。
斜面に対しバイクが横向きじゃないと、バイクを直立させて乗ったとしても、そこから方向転換できないからです。
下方向にバイクを向けると、今度はバイクに乗ろうとすると滑っていくことになります。
オフ車特有のテクニックです。
オン車歴の長い830さんは、バイクを引きずるという発想すらない・・はずが830さん、躊躇無くバイクを引きずります。
あれぇ、830さん、もしかしてガチ勢なんじゃない・・?
その後、エスケープルートから脱出。
七北田ダムのフラット林道を走り、解散となりました。
楽しかったですね、また行きましょう!
ブログランキング参加中です。
一押し応援お願いします↓
前回の記事↓