新山林道【岩手県上閉伊郡大槌町】
ここまで優しかった遠野の林道ですが、ついに牙を剥き始めます。
転落したら遠野にセローを置いて帰るしかない・・。
雄大な風車群の足元を走る、新山牧場の林道を紹介します。
新山について
新山はにいやまと読みます。
地図上では「新山牧場」として表記されています。
大槌町のホームページなどでは「新山高原」と紹介され、観光地化されています。
標高は905メートル。
これまで紹介してきた林道から一旦舗装路に出て、やや東へ走ったところに入口があります。
新山林道の入口は東西に2カ所。
ジムニーおじさんから、西側の入口は崩落しているという話を聞いていました。
少し前に降った大雨で、相当荒れているそうです。
遠野へ来て、それほど荒れた箇所に遭遇しなかったものですから、半信半疑で通過してみると酷いものでした。
崩落というか、もう土砂の堆積場のようになっていて、とてもじゃないですが入っていけません。
ジムニーおじさんの言うことに従い、東側入口から進入することにします。
こちらはなんとか行けるそうです。
林道内部へ
市道北側に小槌大明神という看板と、大槌町新山高原案内図という地図の設置されている丁字路があります。
丁字路を曲がると、すぐに未舗装路に変わります。
ここが東側入口です。
路面は細かい砂利、土です。
幅員は4メートル。
両脇は樹林で、緑のトンネルが美しいです。
しかし、すぐに深い轍が始まります。
雨の流水でえぐられたのでしょうか。
しばらく登っていくと、やはり、道路真ん中に陥没があります。
埋設管が見えるほどの深い陥没です。
どうも高圧線の管のようですね。
この高圧線を埋設した際に上から被せた土砂が、大雨で完全に流出してしまったのでしょう・・。
陥没の深さは約1メートルはあります。
セローでも、落ちたら一人で脱出は難しそうです。
その先も陥没だの、轍だのが続きます。
道路真ん中に管が埋設してあるようで、真ん中が大きく陥没しており、しかたなく道路両脇の狭いスペースを走って行きます。
そのスペースも、他の林道の整備具合が嘘のように、かなり荒れ荒れの林道です。
砂利なのが滑りそうで逆に怖いです。
もし陥没に落ちたら、仙台から遠く離れた地だし助けも呼べないだろうな・・一人で歩いて山を降りて、セローはそのままにして、後日、仲間を集めて取りに来るしかないか。
それ嫌だなぁ。
神経をすり減らしつつ、汗だくになって登っていきます。
もはや修行の域です。
岩手県まで来て修行したくなかったよ。
できればリスクをとるのは地元だけにして、遠征中は安パイを選びたかったのですが、最後の林道ですし、頑張ることにします。
風車群
登っていくと周囲の風景が変わります。
樹林は終わり、両脇は背の低い草木に変わり始め、見通しが良くなります。
やがて、目の前に風車群が見え始めます。
43機の巨大風車群です。
風車の真ん中の支点まで68メートル、羽の直径が61メートルですから、最大100メートルほどの高さになるのでしょう。
デカい。
巨大な人工物はそれだけで感動を覚えますね。
風車群は、平成16年から設置され、遠野市、釜石市、大槌町にまたがる大規模な施設です。
風車とかそんなたいした発電量ではないと思っていたのですが、この風車群で上記3市町村のほぼ全世帯の電力をまかなえると言うから驚きました。
頂上付近では、ススキ野原が広がっています。
ススキ野の上には、巨大風車群が林立しています。
勇壮な景色です。
ここまで頑張ってきてよかった。
風車付近は路面も整備されています。
風車のメンテナンスなどで頻繁に車が通るのでしょう、走りやすいです。
山頂の広場
丁字路に突き当たります。
丁字路には、トイレなどがある広場が設置されています。
「イベント広場」と名付けられています。
野外ライブなどあるのでしょうか。
丁字路を左に進めば舗装路に出ます。
通常はここを通って風車群へアクセスするのでしょうね。
風車を見に来ている乗用車などもいました。
新山の林道は、埋設されたケーブルの維持管理のためにしか使われていないので復旧は後回しにされているのでしょう。
丁字路を右に進めば琴畑林道です。
もちろん右に進みます。
次回、ようやく遠野ツーリング最終回です。
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