宮城林道日記

宮城県の林道を巡ってます。

琴畑林道【岩手県上閉伊郡大槌町】

遠野の美しい里山を走ります。

 

この林道で、遠野ツーリングも事故なく終了・・と思いきや、最後の最後、ついに出会いたくないアイツと出会ってしまいます。 

 

 

 

 

琴畑林道とは

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琴畑牧場地内、釜石広域ウィンドファームの3叉路から北進して林道へ進入、西進して琴畑川に沿って下っていき、最後は琴畑集落へ出ます。

 

延長約6.9キロメートル。

 

標高は、琴畑牧場方面入口の約950メートルを頂点として、琴畑集落側出口の約500メートルまで下っていきます。

 

林道北側の支線に入れば金糞平の山桜という名木があります。(今回は未調査)

 

金糞とは、製鉄で生まれる不純物のこと。

 

製鉄で有名な釜石が近いですから、金糞が発生しても不思議はありませんね。

 

ここではどうかわかりませんが、昔は金糞は山に捨てられて公害が発生したりそたそうです。

 

今だったら産業廃棄物として処理されるのでしょうが、昔は産廃なんて発想はありませんからね。

 

 

 

山頂付近

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新山林道を越え、イベント広場の先からさらに未舗装路が続いています。

 

この三叉路から先が琴畑林道です。

 

山頂の丘陵地帯に巨大風車が林立しています。

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風車のメンテナンス用の林道なのでしょうか、風車の間を縫うように走っていきます。

 

周囲には視界を遮るような高い樹木はなく、一面すすき野原で、見晴らしは良いです。

 

そびえ立つ風車に囲まれながら、広い山頂を走り抜けます。

 

勇壮な風景に大満足です。

 

楽しい。

 

林道の最初はきれいな砂利の路面です。

 

新山林道の荒れ具合が嘘のような走りやすい道路です。

 

 

 

ループ橋

 

山頂の平坦部の風車林立地帯を抜けると、下りに入ります。

 

そこから路面は土に変わり、やはり路面陥没が多発します。

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ここから先の道路は風車のメンテナンスに関係ないのでしょう・・荒れたら荒れっぱなしで、放置されています。

 

新山林道は登りなのでまだよかったのですが、今度は下りなので怖いです。

 

速度が出てしまいますし、路面の視認性も悪いです。

 

幅員は約4メートルていど、一般的な復員です。

 

車がギリギリすれ違えるくらいでしょう。

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下っていくと、ガードレール付きの橋が見えます。

 

ここだけ路面が新しいです。

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さらに進むと、ループ上にぐるっと回って下って、今渡ってきた橋をくぐるトンネルがあります。

 

林道にループ橋があるのは珍しい気がします。

 

なんとなくテンション上がりますね!

 

この辺りまで来ると、林間を走る林道に変わっています。

 

両脇は樹木に囲まれ、遠望は効きません。

 

 

 

熊との遭遇

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標高が下がるにつれ、路面はフラットな砂利に変わります。

 

復員も5メートルほどに広がり走りやすくなってきました。

 

さらに、林道後半は実に2.7キロメートルという長大な直線が待っています。

 

進行方向左手に流れる琴畑川に沿って走る緩い下り坂です。

 

緑のトンネルから木漏れ日が降ってきて美しいです。

 

そんな気持ちの良い林道ですから、調子に乗って走っていました。

 

道路両脇の路肩には熊笹が群生しており、笹藪になっています。

 

時速40キロ程度で直線を走っていたのですが、左手の笹藪がガサッと動いたのです。

 

ん、風か?と思ったのも束の間、笹藪から黒い塊がヒョコっと出てきたのです。

 

熊の首だっ!!

 

私も衝撃だったのでしょう、かなり明確に首だけ見えました。

 

熊は首だけ笹から出して警戒したつもりなのでしょうが、爆音をたてて走って来る

バイクに気づいたのか、こっちを見ると道路に飛び出して一目散に走り出しました。

 

私の進行方向に!

 

「危ねえこのやろう!てめえ!」

 

驚いた私がまずしたことは、とりあえず熊に罵声を浴びせることでした。

 

トラック運転手が歩行者に罵声を浴びせる理由がわかった気がします。

 

あれは反射的に言ったことで、きっと本心ではないんだね・・。

 

熊は林道の左脇を私の進行方向に走ります。

 

私はブレーキをかけて止まるのも怖いので、そのまま熊の右脇を抜けて走り去ります。

 

私の進行速度は時速40キロくらいでしょうか。

 

熊の速度は30キロくらい、速い。

 

一瞬、熊と並走しました。

 

熊を追い越してすぐ、ミラー越しに熊が笹藪に飛び込んでいくのが見えました。

 

 

 

下山

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その先、渓流沿いを走ります。

 

まだドキドキしながら走っていると、釣り人が2人歩いているのが見えました。

 

私は人に出会えて安心するのと同時に、釣り人に注意するため熊が出たよと伝えました。

 

釣り人は「えっ、怖いですね、すぐ帰ります。車は山のずっと下の方だ!」と言っていました。

 

そして、釣り人を残して一足先にバイクで避難しました。

 

確か遠野物語にも熊の話がありましたね。

 

死んだふりをしたら助かった話です。

 

彼らもきっと大丈夫・・。

 

最後は琴畑集落に出ます。

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さて、今回で遠野ツーリングの記録は終了です。

 

昨年の走行記録なのに、ダラダラ紹介しているうちにもう次のシーズンが来てしまいましたね。

 

お付き合いありがとうございました。

 

次回からはまた宮城県内の記録に戻ります。

 

どんとはれ!

 

前回の新山林道↓

serow2012.hatenablog.com

 

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