笛吹峠林道【岩手県遠野市青笹町】
ここしばらく遠野ツーリングで走った林道を紹介していますが、ようやく遠野の林道を紹介できます。
遠野物語の中でしばしば語られる遠野三山のひとつ、六角牛山。
山女が出たという笛吹峠。
遠野物語に語られるファンタジックな林道を走ります。
笛吹峠林道と伝説について
いよいよ今回は本ツーリングのメイン、遠野の林道を走ります。
遠野物語で山は畏怖を持って語られます。
その山々を走れるかと思うと、興奮しますね!
さて、笛吹峠は遠野市街地から東へ走った山の中にあります。
南に六角牛山、北に権現山が位置する峠です。
東西を岩手県道35号(県道釜石遠野線)が走っています。
林道はその笛吹峠から北の権現山の西側を通り界木峠へ抜けます。
林道南側(笛吹峠側)は標高820メートル。
林道のピーク(権現山)は標高970メートル。
林道北側(界木峠側)は標高700メートル。
距離は約4.5キロメートルです。
笛吹峠は遠野物語でもしばしば語られます。
峠で継子を焼き殺した時、その子が大好きな笛を吹きながら死んだことから、笛吹峠と呼ばれるようになった話。
笛吹峠に山男、山女が出るから、界木峠に別の道を開いて和山牧場へ迂回するようになった話。
峠付近の滝で山女を撃ち殺した話もあった気がします。
伝説の峠を走れるかと思うと、ワクワクします!
遠野の山を走る
岩手県道35号(県道釜石遠野線)から北へ入って行きます。
入口には「笛吹国有林」の看板があります。
六角牛山を背後に背負って、北へ入って行きます。
路面は土か、砂利です。
凹凸は少なく良く整備されているようです。
砂利も均一に撒かれていて走りやすいですが、細かい深砂利でリアタイヤが滑ります。
樹林の中を行く気持ちの良い林道です。
前回までの林道もそうでしたが、岩手県は林道の砂利が細かすぎる気がします。
アクセルワークに気を使いながら走らなくてはありません。
林道のところどころに、カーブで逆バンクになっている箇所があります。
雨水を谷側に流すための土木技術です。
バンク形状にしてしまうと雨水が路面に溜まって流れを作り、路面を削って轍になってしまうからです。
その轍から道路や斜面が崩落してしまうこともあります。
そういった保守管理が楽になる反面、逆バンクになるわけですから、バイクや車の通行はけっこう怖いです。
重力に従って谷に落ちていきそうな感覚があります。
宮城ではなかなか見ない道路構造です。
宮城は林道といっても交通量があるので、そういった通過車両にも配慮しているのでしょうか。
幅員は4メートル程度。
展望はところどころで開けて、良い箇所もあります。
西側の展望が開ければ遠野市街が、東側の展望が開ければ風車が見えます。
和山牧場に設置された巨大風車群です。
雄大な景色が広がります。
界木峠
丁字路に突き当たります。
ここが笛吹峠林道の終点です。
右手へ進めば和山林道、左手は少し進めばスリーグリーンラインの舗装路に出ます。
この辺りも、界木峠(さかいきとうげ)と呼ばれる峠で、遠野物語に登場します。
どこへ行っても伝説に出会う、すごい土地です。
ちなみに、今回通ってきた権現山ですが、仙台市の南吉成にも権現森という山がありますね。
仏教の神仏習合の思想で「日本の神々はインドの仏が仮の姿(権現)となって現れた姿」という考えがあります。
この神々を権現と言います。
権現山とか、権現森は日本各地にありますね。
ですから、権現が付く山には、徳川家康の東照大権現か、なにかしらの日本の神様(権現)を祭る神社があるようです。
今回は発見できなかったなぁ。
前回の外山林道↓
次回の和山林道↓
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